合わない入れ歯の最終手段とは | Category: 医院からのお知らせ | 名古屋市天白区の歯医者さん「木崎歯科醫院」

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合わない入れ歯の最終手段とは

総入れ歯が合わなくて困っている方もみえると思います。ある調査によると「〇〇グリップ」などの商品名で売られている入れ歯安定剤の年間売上は120億円を超えているということなので、入れ歯を一生懸命作っている身としては複雑です。

総入れ歯が合わない原因

総入れ歯の場合はクラスプ(バネ)を引っかける歯がありません。クラスプとは入れ歯を口の中で安定させるための維持装置のことです。総入れ歯にはクラスプを引っかける歯がありませんので、入れ歯を歯ぐきに密着させた時に発生する吸着力を利用して口の中で安定させます。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、濡れた2枚のツルツルのガラスを重ねると、しっかりとくっ付いて外れない経験をされたことはないでしょうか。これは2枚のガラスが外側から加わった大気圧で押し付けられることと、ガラスとガラスの間の水が外から入ろうとする空気の邪魔をしてバラバラにならないようにするのです。もし、ガラスの面がザラザラで空気が簡単に入り込むことができれば一瞬はくっつくかもしれませんが、ガラスにちょっと刺激を与えれば簡単に離れてしまいます。外れない総入れ歯も同じで、歯ぐきに隙間なくぴったりと合っていて入れ歯の端っこから空気が入りにくくなっています。私たち歯科医師は歯科技工士と連携してこのような総入れ歯をご提供できるように努力するのですが、歯ぐきやほっぺの内側の形や筋肉の動きによっては難しい場合もあります。

総入れ歯が合わない時の最終手段

このような場合に2本もしくは4本程度のインプラントを維持装置として利用する方法があります。この方法をインプラントオーバーデンチャーといいます。言葉で説明するのが難しいのでイラストをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

歯ぐきの上のボールのようなポッチがあるのがインプラントです。そのポッチに勘合するキャッチを入れ歯内面に取りこみます。入れ歯はポッチとキャッチの勘合力で固定されます。この方法の良い点はインプラントオーバーデンチャーを自分で外してインプラントの周囲が簡単に清掃できることです。インプラントに固定する被せ物の場合には歳を重ねてうまく歯磨きが出来なくなるとインプラント周囲炎のリスクが増します。インプラントオーバーデンチャーの場合には自分もしくは介護士の方が入れ歯を外して、インプラント周囲をガーゼなどで拭って綺麗にすることもできます。

総入れ歯が合わなくてお困りの方はお気軽にご相談ください。

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